本号は、前々号の日本では反時代的な産業を政府が支援の続編になりますが、日本ではなぜ、長年に渡って反時代的な産業政策や教育政策が行われてきたのか、その背後事情をさらに掘り下げることにいたします。(アイキャッチ画像はCanvaの生成AIで作画。)
1.サイバーセキュリティの不在
歴代政権は、デジタルに対する関心が非常に薄いということは繰り返し指摘してきましたが、その究極の事例をご紹介します。
***訂正***
この事例に関して、資料が消えてしまっているとご報告しましたが、普段は使っていない、古いPCに保存されているのが見つかりました。急いでブログを訂正しております。
その資料とは、以下の日経BPの記事です。同紙の記者が2012年に、米スタンフォード大学名誉教授のエドワード・ファイゲンバウム氏を取材した折に、同氏が指摘したサイバーセキュリティに対する日本の無防備すぎる状況を、12年後の現在の課題でもあるとの視点から紹介したものでした。
目に見えない戦いに無防備過ぎる日本
2024.6.22 日経ビジネス電子版編集長 原 隆
原氏は「AI(人工知能)分野における『エキスパートシステムの父』」と呼ばれるファイゲンバウム氏から日本に対する実に厳しい数多くの指摘を受け」たとして、その厳しい指摘をいくつか紹介しています。
「中国が本当に怒れば、日本のネットワークを徹底的に破壊するなど難しいことではない」
「「アトム(物質)からビット(デジタル)に急速に変化している現在、何をしても生活や経済はビットで表現されていく。」
「私は2004年から2006年の頃、日本の政府やしかるべき部門の関係者にサイバーセキュリティー問題の重要性について一生懸命、説得した。だが、全然関心を持ってもらえなかった。日本は世界第3位(当時)の経済大国にもかかわらず、あまりにも無意識過ぎる状況は非常に問題だと考えている」(米スタンフォード大学名誉教授のエドワード・ファイゲンバウム氏・談)
原氏は、「アトムの時代からビットの時代に移りゆく中、目に見えない戦いへの備えを急ぐ必要があります。」と締めくくっていますが、12年後の現在も、日本の無防備さは、ファイゲンバウム氏が指摘した状況とほとんど変わっていないということです。
以上が、上記記事のポイントですが、ファイゲンバウム氏が日本政府に働きかけた時期が間違っていました。2004年から2006年の頃というと、第3次小泉内閣と第一次安倍内閣です。国防に関しては、小泉、安倍といえば最強の内閣のはずですが、全く関心を示さなかったとは!驚きを通り越して愕然としますが、デジタルそのものに無知、無関心でしたので当然だともいえそうです。
しかし、単に無知や無関心から警告を無視したのかどうかは、熟考すべきだと思います。日本のサイバーセキュリティの脆弱性は、米軍などからも度々指摘されていましたので、従米を基本使命にしている日本政府としては、異例の「反米的」な対応になりますね。不可解です。
しかも日本国内の専門家チームからも、以下のような厳しい指摘がなされています。
急がれるサイバー分野の国家安全保障の確立、専門家グループが提言
「サイバーセキュリティにおけるナショナルセキュリティ」検討分科会より
2018年6月22日 IT Leaders
上記記事から引用します。
①海外(米国や韓国など)では、ほぼすべてのサイバーセキュリティ製品を自国で調達できる。日本では米国、イスラエル、韓国などの製品を調達しており、国産製品はゼロに近い。
②日本の省庁や自治体の一部には「WTO政府調達に対する誤解(後述)」があり、セキュリティが重視されるシステムでも(価格を最重視して)海外製品を多く調達している。
③サイバーセキュリティのリスクは個人情報漏洩だけではない。知的財産に関わる情報漏洩も大きい。
④欧米諸国はサイバーセキュリティを国家の安全保障の一環と捉え、対応が不十分な重要インフラ企業に高額の罰金を科すなどセキュリティ対策を高める努力をしている。日本では個々の企業努力に委ねられている。
日本では、デジタル分野は、役所も企業も自前でデジタル技術者を雇用せずに、全てアウトソーシングが当たり前になっているという状況が、そのまま、サイバーセキュリティにおいても転写されています。ある意味、当然ですが。
つまりは、日本ではサイバーセキュリティ分野でも全てアウトソーシング、外部にお任せという、アンチなセキュリティ対策が行われているということ。しかも、信じがたいほど能天気な、アンチなセキュリティ対応が、その後も政府主導で完全に定着してしまっています。
海外では、デジタル人材もサイバーセキュリティ製品も全て自前、日本は全てアウトソーシング、海外にお任せ!
この無責任さからするならば、日本政府(自民党政権)は、本気で日本の安全保障(軍事・経済・社会)を考える意思さえ放棄しているように思われます。
その結果もたらされたものは、サイバーセキュリティに関しても、日本は全てアウトソーシング、海外にお任せという、能天気な現象認識だけにはとどまらない悪夢的な世界です。
以下の記事によると、日本は今後とも、何時まで経って自力で自国を守るという、セキュリティの基本の基本すら達成することができないという、負のスパイラルに陥っているという。まさに恐怖の指摘がなされています。
日本の「セキュリティ自給率」、低迷が深刻なワケ
技術が育たない「データ負けのスパイラル」とは
高橋秀和 : ライター
2024/08/29 東洋経済
その恐怖の指摘とは、自前でサイバーセキュリティ対策ができないということは、下図のような「ないない」尽くしの、負のスパイラルに陥らざるをえないということです。
使用している海外のセキュリティ企業からデータを入手するには、巨額の費用を要求されるという。恐怖という以外に表現する言葉はありません。この無残なサイバーセキュリティ状況を生み出したのは、無能無策な歴代政権です。
ところで、自前でセキュリティ対策ができないという根本原因は、自前でIT人材育成ができていない結果によるものですが、これまで日本政府は不足する人材を海外に頼るという政策を採ってきました。
岸田政権ではその海外頼り政策をさらに拡大して、海外(東南アジア)で10万人のIT人材を育成する方針を打ち出していることは繰り返しご紹介してきましたが、海外ではIT人材も自前で育成しています。
首相「デジタル人材10万人育成」 ASEANとアジアの未来 車の脱炭素で共同戦略
2024年5月24日 日経新聞
その事例として、インドネシアなどの、IT化が日本よりも遅れていたはずの国々の例もご紹介しようと、資料をWordに保存していたのですが、全て消えてしまいました。資料の復元はしませんが、日本ではIT人材の育成も、後進国であったはずの国々よりも遅れていることは強調しておきます。
そして、この重大な日本の遅れを広く知らしめるための資料が削除されたことと、その不正な行為を働いた実行者は、日本人のIT無知を日本人が自覚することを妨害し続けてきたことも強調しておきます。
この不法行為の実行者は、わたしのPCを監視し続けている韓国人グループかそのシンパ連中であることは言うまでもありません。
2.IT業務の外部依存の罠
次に、デジタル技術者を自前でもたず、外部に依存する危険性について、具体例を通してお伝えしたいと思います。まずはわたしの体験から報告させていただきます。
わたしは、現在も使っているWordpress(WP)のテーマ(サイトを作成するためのテンプレート)に関しては、一貫して無料版を使わせていただいておりますが、以前使っていたABC(仮名)というテーマでは、かなり衝撃的な経験をいたしました。
わたしのサイトへのアクセスが、テーマのABCに流れるような細工がなされていたからです。無料で使わせてもらっているので、ABCに対して、何らかの見返りになるようなことがなされていたとしても、ある程度はやむをえないとは思うものの、わたしのサイトでのアクセス数は、0か2~3ぐらい。ほとんど全てがABCに流れていました。
この事実に気がつきましたが、無料で使わせてもらっていましたので、公開の場では批判も非難もせずに、ABCを削除して、別のテーマに変えました。テーマを変更して数年は経っていたと思いますが、偶然にも、普段はめったに見ることもないWPのデータベース(DB)を調べていたところ、とっくの昔に削除したはずの、ABC名の入ったデータが何本も残っていることに気がつきました。
WPのダッシュボード(編集・作業スペース)からは、ABCを削除しましたが、DBまでは見ていませんでした。ABCの前に使っていたアメリカ人作のテーマは、ダッシュボードから削除すると、何一つ残らず、全て削除されていましたので、DBまで調べる必要があるとは考えもしませんでした。
ネットで調べてみると、ABCは削除してもデータが残るとの報告を見つけましたので、似たような事例が他にもあったのだと思います。もちろん、DBからもABC関連のデータは、全て削除しました。
しかし、ABCとの決別はまだ終わりにはなりませんでした。
ここでは名前を出しますが、さくらインターネットからXサーバーに変更した時のことです。通常、サーバー付属のWP転送装置を使えば、一瞬のうちに移行は終了するものですが、まずこのデータ移行時に、データが消えたり、データの一部しか移行できないという異変が発生しました。
この時は、データを確認しながら移行するという手間暇のかかる作業を余儀なくされましたが、何とか全データの移行は完了しました。
ところが、新しいサーバーからの発信が始まってしばらくして、わたしに割り当てられたDBのURLにABCの名前が入っていました。Xサーバーに付属するWPのDBです。URLは自動的に付番されるので、わたしは操作することはできません。にもかかわらず「ABC」、ギョッとしました。Xサーバーにも尋ねましたが、以前、ABCを使っていたからではないですかと言われました。それならば、ABCの後に使っているテーマの名前も表記されるはずですが、あるのはABCのみ。
不気味そのものですが、不気味はDBだけではありませんでした。
「.htaccess」という、「Webサーバのソフトウェアを制御するための設定ファイルの1つ」(.htaccessとは SAMURAIエンジニア)にも、ABCの名前入りの、通常、このファイルにはないほどの長いコードが書き込まれているのを発見したからです。
当時、.htaccessファイルについての、マニュアル的な知識はありましたが、なんでこんなとこにもABCが!!!???、という驚きと混乱に見舞われるだけで、その理由については推測すらできませんでした。
今なら、ここでもわたしのサイトへのアクセスを制御していたのだろうと冷静に推測できますが、当時はまさか、ABCがそこまで悪質だとは想像もできませんでした。もちろん、ABCの名入りのコードは削除しましたが。
しかし、異変はさらに続きます。その異変については、旧葦の葉ブログ一覧の冒頭部分に書いております。このサイトはWPを使う前の、HTMLで作成した自作のサイトですが、Xサーバー移転後に、このサイトにだけアクセスできないという異変が発生しました。
古いサイトなのでめったに見ることはないのですが、Xサーバー移転後、かなり経ってからこの異変に気がつきました。ところが、サーバーを再びさくらインターネットに戻したところ、このサイトも支障なくアクセスできるようになりました。
この異変は、HTMLサイトへのアクセス妨害ではありませんでした。さらに古い、HTMLサイトの葦の葉通信には、異変は発生していなかったからです。旧葦の葉ブログ一覧内の記事への、アクセス妨害が目的だったのだろうと思われます。
おそらく、わたしの数あるブログの中ではちょっと異色な、以下のような文化的なブログが含まれているからではないかと思われます。中でも、文学評論的ブログの『火花』と『コンビニ人間』を遮断したかったのではないかと思いますが、この異変もサーバーを変更すると解消しました。
文学評論の遮断は、おそらく、わたしの成りすまし工作に関連しているのではないかと思われます。事情の分からない方には意味不明だと思いますが、事実は小説より奇なり・前編をご覧ください。
Xサーバーに移転した1年の間に、以上のような数々の異変に見舞われたのですが、.htaccessへの書き込みはわたしのPCから侵入しても可能ですが、それ以外の異変は、わたしのPC内に侵入しても工作は不可能。サーバー内からの工作であることは明らかです。
つまり、Xサーバー内の人物かそれに準じる立場の人以外には不可能な工作です。とはいっても、Xサーバーの社員の方がこんな異変細工をするはずはありません。では誰かといえば、ABCご本人が直接細工をしたはずだということです。さらにいうと、ABCさんは、ITエンジニアとしてはかなり腕がいいので、Xサーバーをはじめ様々なIT事業者の仕事を請け負う、フリーのエンジニアが本業なのではないかと推測されます。
ABCさんがXサーバーでもサーバー管理業務を請け負っていたと解釈すると、数々の異変の謎も氷解しますし、それ以外に、ABCさんがXサーバーの内部にまで入り込むことは不可能です。
わたしはXサーバーの名前を出して、数々の異変についてご紹介してきましたが、Xサーバーを批判することが目的ではありません。日本では、IT実務は、官民ともほぼ100%が外部委託ですので、Xサーバーで発生したことは、日本中の官民事業所でも起こりうることとして、わたしの実体験を、警告を発する目的で紹介させていただきました。
仮にXサーバーで、自社の社員がサーバ管理実務を担当していたならば、社員の方がABCの名前を使った細工や、旧葦の葉ブログ一覧を非表示にする細工などするはずはありません。そもそも社員の方にはそんな細工をする動機はないからです。
サーバーは単にデータを保管する倉庫ではなく、これもコンピュータですので、様々な細工を施すことは可能です。システム構築はもとより、サーバー管理でも、安全保障、サイバーセキュリティへの厳しい遵法意識の醸成は不可欠ですが、その第一歩は、外部委託から内製に転換することです。
鳴り物入り発足した、日本のデジタル行政を担うはずのデジタル庁ですら、実務の大半は外部委託ですので、この第一歩ですら難しいのが現状です。歴代政権のデジタル無策は、まさに万死に値するほどに重い。
IT業務の内容は、実際に手を動かしてコードを書いていなければ、ざっと見たぐらいでは不正はすぐには見つけることはできません。外部委託がいかに危険か。デジタル故の特性です。
3.セキュリティ無策が招いた被害
わたしの実体験だけではなく、セキュリティ無策によるもっと大規模な被害をご紹介します。
IT Leadersの、
急がれるサイバー分野の国家安全保障の確立、専門家グループが提言
「サイバーセキュリティにおけるナショナルセキュリティ」検討分科会より
上記記事には、この無責任きわまりない、日本政府によるアンチセキュリティ対策が招いた被害の実例がいくつか紹介されていますが、その一つに、2018年に、日本の仮想通貨交換所のコインチェックで発生した、580億円もの強奪事件が紹介されています。
当時、国連は北朝鮮による犯行だと発表しましたが、北朝鮮による犯行ではなかったらしく、後に国連はこの発表を撤回したとのこと。しかし真犯人は不明のまま。
それもそのはずです。日本の捜査機関は全く捜査していないからです。後に北朝鮮犯行説は撤回されたとはいえ、国連からもコメントがあったほどの、世界的にも注目された大強奪事件であったにもかかわらず、安倍総理も安倍政権の誰も、この巨額の大強奪事件については一言も触れていません。ひょっとして安倍元総理は、真犯人をご存知だったのではないか、と邪推したくなるほどに不可解、不可解すぎます。
おまけに、これほどの大強奪事件であったにもかかわらず、警察は全く捜査していませんし、コメント一つ発していません。これも不可解すぎます。
警察が動かなかったのは、おそらく、官邸から捜査禁止の指示が出ていたからではないか。それ以外に、警察がこの大犯罪を見逃す理由は考えられません。
なお、コインチェックの巨額強奪事件を許したサーバはGMOのサーバですが、このGMOはソフトバンクの関連会社で、GMOも経産省からサーバ企業として選定され、巨額の補助金をもらっています。
コインチェックの巨額強奪事件では、被害者個人の大半は、コインチェックから損害補填を受けたものの、損害補填480億円も、強奪された580億円も資金の出所は日本の法人、個人によるものです。つまりは、セキュリティ対策不在の結果、日本の富が海外に流出したというのが、IT Leadersの記事が指摘するところです。
しかし、日本政府による、アンチセキュリティ対策は今も不変です。というよりも、むしろさらに悪化しているとさえ言うべき状況です。
というのは、経産省が経済安保上のリスクでしかない、韓国企業の子会社であるLINEヤフーを、経済安全保障推進法で特定社会基盤事業者に指定しているからです。
これほどのアンチセキュリティ対策を堂々と実行するとは、唖然として言葉もありません。日本では、政府自らが日本の安全保障を破壊するような、国賊政策をきわめて意図的に実行するという、恐るべき事例です。
昔は経済安全保障推進法という法律はありませんでしたが、経済安全保障をおろそかにすると、莫大な被害を被ることは、最新のコインチェックの例を見るまでもなく、過去にも事例はいくつもあります。
IT Leadersの記事には、「新日鉄住金が有する高級鋼板の製造技術が韓国ポスコへ、さらに中国の鉄鋼メーカーへと流出した」事件も紹介されています。この事件では「2015年にポスコから新日鉄住金に300億円を支払うことで和解した」とのことですが、韓国のボスコに技術が盗まれていなければ、新日鉄住金はもっと桁違いの収益を上げたはずだという。
「知財に関わる情報漏洩は当該企業はもちろん、その企業が立地する国にとっても甚大な被害をもたらす」(IT Leaders)ということ。
当然のことですが、一旦盗まれると、裁判で勝とうとも、和解しようとも、本来得るべきはずであった収益の一部しか回収できないとうこと。つまりは、盗まれないためのセキュリティ対策が最重要だということです。
特に韓国企業相手では、一見、友好関係にあるかに見える場合でも、ほとんど全ての場合、日本企業の技術が無断で盗まれるという凶事が発生しています。新日鉄住金の前身の新日鉄しかり、シャープしかり、三洋電機(後にパナソニックに吸収合併)しかり、東芝しかり。
しかし現政権では、セキュリティ対策を放棄したまま、韓国企業の子会社のLINEヤフーを、経済安全保障推進法に定める特定社会基盤事業者に指定!狂っているとしか思えません。
経産省だけではなく、岸田総理は訪米する度に、バイデン大統領に命令されたのか、日本の最先端技術を韓国企業に無償譲渡すると表明しています。
(1)韓国に貢ぐ岸田総理
(2)無能無策政治の航跡(2.IT敗戦と無能無策の日本政治)
量子コンピュータの技術まで韓国に献呈しようという、狂いすぎの岸田総理に上記(1)のブログで批判しましたが、この狂策が撤回されたのかどうかは不明です。
しかし、その8ヶ月後の訪米時には、岸田総理は別口の韓国奉仕策を披露しています。その具体化なのかどうか、岸田総理訪米からほどなく、東大を拠点にした日本企業と大学が共同で進める次世代型半導体の開発事業に、外国企業ではサムスンだけが加わって推進されるとのニュースが、ネットでひっそりと報じられていました。一般マスコミでの報道はなし。おそらく、日本国民には知られぬように、サムスン奉仕の事業が始まったのだろうと思います。
おそらくそのうち、サムスンが日本企業を抜いて新型半導体を開発!とのニュースが世界を走るのではないか。
これほどの国賊政策がスルスルと進行するのは、おそらくアメリカ政府からの強い要請によるものだと思います。その背後には、サムスンなどの韓国企業の株主であるアメリカの投資家の存在があるのは言うまでもないでしょう。
韓国企業の業績が悪化してアメリカの投資家に損をさせるな!という厳命が、岸田総理(歴代政権も同様)の国賊的な韓国奉仕策となっていることも説明するまでもありません。日本政府・歴代政権は、日本国民に大損害を与えてでもアメリカに奉仕することを最優先してきました。
岸田総理もそれを踏襲しているわけですが、日本の政治家、特に自民党の政治家は、誰一人として日本人としてのプライドを持っていません。従米隷属の奴隷であることを恥じる心も喪失した人間以下の存在です。
そんな政治しかできない低レベルの政治活動になぜ、使途不明OK、納税義務もなしの政治資金の特権が認められるのか。図々しすぎる。
しかし一方のアメリカの投資家や株主たちも、市場の競争原理によらずに、政治力を使って日本に不当な圧力をかけ、自らが被るはずの損失を未然に防ごうという手を使うとは、卑怯卑劣きわまりありません。恥を知れといいたい。
市場の競争原理に任せるならば、時代が求める新製品を開発できないのであれば、サムスンなどの韓国企業は、市場から退場せざるを得ないはずですが、アメリカ政府や投資家は、日本企業から新技術を無償で韓国企業に供与させて、韓国企業の市場優位性を保持させてきました。
資本主義の総本山アメリカの、その中枢にいる人々が、卑怯卑劣な手法を使って資本主義の原理を破壊しています。
しかし歴史を辿るならば、アメリカの資本家に、これほど卑怯な手法を使うように誘導したのは、外ならぬ、日本の無能な政治家どもです。
韓国政府は、慰安婦や徴用工問題を盾に、日本政府に対して繰り返し繰り返し賠償を要求し続けてきました。不当きわまりないことはいうまでもありません。
しかし、歴代政権はこの不当きわまりない要求すら撤回させることもできず、韓国に何度も貢ぎ物を献呈しています。その最高の貢ぎ物が日本企業のもつ先端技術です。韓国が半導体大国にのし上がったのは、日本政府の要請を受けて、企業が無償で半導体技術を韓国に提供したのがベースになっています。
これに味を占めたのは韓国政府と韓国企業だけではありません。アメリカ政府と投資家や株主たちもです。これほど費用をかけずに、巨額の収益を手にする方法はありません。
始まりは、個別の企業からの半導体技術の提供ですが、後には、日本の半導体企業の連合組織が開発した半導体技術まで、無償で提供しています。今回は、日本の企業連合だけではなく、そこに東大を頂点にした大学の研究成果までもが、サムスンに無償で提供されます。それも、ほとんど公にされぬままひっそりと。
日本政府は、延々と米韓からの同じ要求に隷従しつづけていますが、発端は、国益を守ることを放棄し、アメリカの奴隷となって我が身を守ること以外には関心を持たなかった、歴代政権による無策無能に始まっています。その無能無策の伝統は、現岸田政権にまで引き継がれているわけです。
延々と続いてきた無能無策な政治を見るにつけ、彼らが進める総裁選に何か意味があるのかと言いたくなりますね。
しかしさらに問題なのは、歴代政権による国賊的な政治が、単に無能無策の政治しかかできないという能力の低さだけではないということです。
4.「ルフィ」事件と整骨院事業
安倍元総理は、なぜ整骨院事業に補助金・助成金を投じて大々的な事業展開を推進してきたのでしょうか。おそらく、大紛糾したモリカケ問題同様、ご自身の支持者への支援という側面が強かったのではないかと思います。獣医学部、大学も整骨院同様、一旦開業(開学)すると、延々と税金を投入せざるをえなくなるという点でも両者は似ています。
わたしが、モリカケ問題=整骨院と、両者の類似性に気がついたのはわりと最近のことです。一般的には余り知られていませんが、ある保守・右派(安倍元総理的な保守派)の方が、整骨院の施術者を養成する学校を運営しておられることを知ったことがきっかけです。
それまでは、整骨院と右派的な潮流とが関係しているとは想像したこともありませんでしたが、この方と整骨院との関係は偶然ではなく、安倍元総理に近い陣営からの要請を受けて、税負担が増大することを承知の上で始めた政策ではないかと思い至った次第です。
右派的な政治潮流といえば、即座に統一教会が思い浮かびますが、統一教会が看板にする右派的、保守的な装いは日本的な伝統を守るためのものではなく、日本の伝統を破壊し、日本を統一教会流・韓国流に変えてしまうことを狙ったものです。
日本の伝統を守る保守本流のような印象が強固にあった安倍元総理も、統一教会的な保守政治の実践者であったことが、その死によって明らかにされました。
今ここでは具体的には書きませんが、振り返ってみると、安倍元総理はもっとも核心的な部分では、日本の伝統を軽視、ないしは破壊する政策をためらいもなく断行していたことに気づかされます。
実は、整骨院事業もこうした流れの一つだったのではないか。あらゆる部門で予算カットが断行される中、整骨院事業には規制もなく予算が投入され続けている怪奇な現象には、何か特別の力が働いていたのではないかとの推測は不可避ではないか。
しかも、整骨院の数がコンビニ以上にまで増殖している今現在も、経産省が3つ、厚労省が1つの計4つもの返済無用の補助金、助成金まで出し続けている異常さは、経済原理を完全に無視した、政治的判断のみでなされた政策であることは明々白々ではないですか。
【2024年】整骨院の開業で利用できる補助金・助成金制度4選 全国統合医療協会
予算をカットすることが仕事の財務省も、整骨院事業には大甘らしい。これも不可解すぎます。医師の増員には反対し、大学の予算もカットし続け、大学では電気を使うことすらままならないほどに窮乏状況に追いやられています。
一方、現在の整骨院事業は、政府の優遇策に保護され続けている上に、病院とは比較にはならないほどに、不正な施術がし放題でカネ儲けが可能です。この現状から推測しても、安倍元総理は、違法、無法には大甘な仕組みのまま、整骨院の増殖策を実行したのではないかと思います。
ちなみに安倍元総理は、大詐欺集団ジャパンライフを支援し、総理存命中はその詐欺罪は問われぬまま、政府補償ともいうべき、「さくらを見る会ご招待=官邸御用達」という特権まで付与して、彼らの詐欺商法を保護していたことも判明しています。
参照記事:ジャパンライフ事件 「桜を見る会」の再検証を
2020年9月22日 熊日新聞
2019年12月13日(金)
「桜を見る会」招待状 “不安もつ客も信用”
ジャパンライフ元店長
追及本部ヒアリングで証言 しんぶん赤旗
ジャパンライフ元会長と安倍氏、84年の外相外遊に同行
桜を見る会 2019年12月7日 朝日新聞(・・・安倍元総理は、お父さんの安倍晋太郎外相の秘書をなさっていたはずですよね。)
目下、与野党とも代表選挙の真っ最中ですが、それに合わせて安倍元総理を批判しているのではなく、政府が犯罪者を支援するようになれば、日本は滅びると訴えたいからです。
関連して付け加えると、近年、突然のようにフィリピンや東南アジアなどを拠点にした、電話詐欺や強盗、投資詐欺などが摘発されるようになりましたが、実は、安倍政権時代にもすでに、フィリピンを舞台に、日本人を相手にした大規模詐欺が行われていたという。
昨年、「ルフィ」事件で大々的に報道されていた関連記事の中に、フィリピンを拠点にした電話詐欺などはかなり前から発生しており、その被害者のお一人が、2019年に警察に被害を訴えたものの、捜査は途中で立ち消えになったと怒りのコメントを発しておられるのを目にしました。
当時は「ルフィ」記事を追っていましたので、この記事は保存し忘れていましたが、以下の記事には、昨年明らかになった「ルフィ」事件以前から、フィリピンを拠点にした日本人をターゲットにした電話詐欺などが長きにわたって行われていたことが報じられています。
朝日新聞デジタル記事
廃ホテルに集う80人 「ルフィ」らの詐欺集団、被害は15億円以上
2023年1月28日
2019年(安倍政権下)ではなぜ捜査が立ち消えになったのかというと、犯罪者どもは日本への送還を免れるために、現地でわざと軽い犯罪を犯し、あるいは犯罪をでっち上げ、裁判中であるとの保護膜で自らを守ることに成功したからです。裁判を保護膜にした策略は、フィリピン当局の協力なしには成功しませんが、何よりも、犯罪は絶対に見逃さないという日本の捜査当局の姿勢いかんにかかっていることは言うまでもありません。
今回も同様の手法で、犯人たちは日本の捜査を免れようとしていましたが、今回はそんな逃げは許されず、ついに逮捕され日本に送還されました。
2023.01.30
「ルフィ」強盗団のヤバすぎる犯行手口…「闇のリスト」をもとに狙われる「次のターゲット」
週刊現代
岸田政権の最大の功績は、安倍・管政権下では表面化しなかった、政治家も含めた数々の違法行為や犯罪が明るみに出たことではないかと思います。岸田総理は、そうした勢力との関係はゼロではないにせよ、関係はそれほど濃厚なものではなかったからではないかと思います。
もしも、2019年の捜査が頓挫せずに犯人逮捕にまで至っていたのであれば、その後の、残忍非道な強盗殺人事件は防げた可能性は非常に高かったと思います。
ではなぜ安倍政権下では、この悪質な詐欺集団は放置されたままだったのか、との疑問がわき起こってきます。
捜査が頓挫したのは、官邸からの働きかけがあったのではないか。それ以外には理由は考えられません。ジャパンライフの例もあり、安倍元総理は、詐欺集団には大甘であったことは否定できないと思います。
詐欺集団といえば、その最大規模の集団は世界大にまで勢力を拡大している、統一教会であることは言うまでもありません。安倍元総理は、詐欺集団を次々と免罪し続け、最大最凶の詐欺集団である、統一教会に奉仕する政策を続けてきました。
「ルフィ」事件でも、逮捕された犯人たち以外に黒幕的な存在はいなかったのか。詐欺や強盗殺人事件のターゲット(被害者)になった人たちのリストの提供者は誰か。60億円ともいわれている被害額の流れはきちんと解明されるのか。黒幕的な存在に流れたカネはないのか、捜査の行方を注視する必要があるはずです。
最近、カンボジアでも騙されて詐欺の実行犯として働かされていた日本人が逮捕されましたが、黒幕である中国人は、カンボジア当局がわざと逃がしてやり、ほとんど意味のない捜査に終わっています。
日本政府(外務省)はなぜ、カンボジア政府による犯人隠匿に抗議しないのか。腑抜けにもほどがあります。真犯人を隠匿するなら、今後は一切の政府援助(ODA)は中止すると警告を発すべきではありませんか。中国人は、日本国内でも大々的に電話詐欺で巨額の資金を日本人から巻き上げています。タチが悪すぎます。
ただ、フィリピンでの「ルフィ」事件の黒幕は中国人ではないはずですし、フィリピン当局が黒幕に助力したわけではなさそうです。黒幕の存在を明らかにできるかどうかは、日本の捜査機関の姿勢一つにかかっているはずです。岸田政権下では、官邸による捜査妨害はなされていないようですが、自民党の総裁選も近づいていますので、新政権が捜査妨害をしないかどうか、監視する必要があるはずです。
与野党いずれの党首選でも、犯罪を容認するという亡国の極みである政治とは完全に決別すること。犯罪者を日本の政府機関から一掃し、犯罪を犯罪として断罪するまともな政治の回復を敢行する代表を選んでいただきたい。
もちろん、統一教会とは完全に手を切って、犯罪者のつけ入る隙を与えない政治を実行していただきたい。
死者に鞭打つような安倍元総理批判を展開したのも、今回の党首選を機に、日本の政治が犯罪と完全に決別することを願ってのことです。もちろん、統一教会との完全な決別は、それを実現するための最優先課題です。
5.リフォーム事業者へも手厚い政府支援
なお、「反時代的な産業に政府が支援」に、リフォーム事業も加えたいと思います。国民に対してではなく、リフォーム事業者に大々的に政府が支援を始めたのも第二次安倍政権発足後、東日本大震災から3,4年経った頃だったと思います。
震災復旧も一段落したので、需要が激減する関連事業者を支援するためだと思っていましたが、このリフォーム事業者への政府による支援も、今現在も大々的に推進されています。日本各地が異常気象に襲われていますので、災害被害に備えて、家屋や建物を補強する事業を政府が支援するのは、十分に意味のあることだとは思います。
しかしこの事業にも、国民に対してではなく、事業者に対して過剰すぎる補助金や助成金が投入されているのではないと思っています。というのは、リフォーム事業者による宣伝広告が異常な量になっているからです。
ネットを開くと、様々なリフォーム事業者による広告が頻々と飛び込んできます。わたしはリフォームはおろか、家屋に関する検索はしたことも、記事を見たこともありませんが、リフォーム関連のネット広告は毎日何度も目に飛び込んできます。量的には、他の製品よりも多い印象です。
加えて、新聞のチラシにもリフォーム広告が入っています。ネットでも紙媒体でも、必ず「補助金でリフォーム」の文言あり。利用する国民への補助は当然ですし、通常は利用する国民個人への補助が中心です。しかしリフォーム事業に関しては、利用する国民個人への補助だけではなく、事業者へも手厚い補助がなされています。これは、整骨院事業と全く同じ仕組みです。
つまり、リフォーム事業者への政府による手厚い支援は、国民支援というよりも、事業者への支援が中心だということです。
驚くほど大量に宣伝広告費を消費できるということは、事業者には過剰なほどの、返済不要の補助金や助成金が支給されているからであるのは明らかですが、リフォーム事業者による大量の広告は、媒体に対する圧力にもなりえます。
ここで気になるのは、経済原則を完全に無視した、政治的な判断によるリフォーム事業者への手厚い政府支援を、延々と継続させるほどの政治力もった勢力の正体です。始まりは整骨院事業同様、第二次安倍政権発足後ですので、対象は絞られてくるはずですが、手がかりのあった整骨院事業とは異なり、こちらはピンポイント的に特定することはちょっと難しい。
が、リフォーム事業を、国民支援というよりも事業者支援として、政府が潤沢に資金を投入し続けてきたという事実を踏まえるならば、その勢力とは、安倍元総理にとってはもとより、自民党にとっても格別の存在であることは間違いないはずです。
その一方で、災害被害地への支援は十分になされているのかどうかには疑問符がつきます。能登半島地震では、県民を本気で守ろうという意思が非常に乏しい馳氏が、石川県知事であるという特殊事情もあるとはいえ、今なお、日々の暮らしも困難な状況が続いています。
2024.07.01更新日:2024.07.05
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さらには、相次ぐ豪雨災害。おそらくリフォーム支援とは別の、政府による災害支援がなされるはずですが、こちらも十分な支援が届くのかどうかには、疑問符がつきます。
ということで、政府によるリフォーム事業者への手厚い支援は、災害地支援とも比較にならないほどに優遇されているのではないかと推測されます。
そして、過剰に公的資金で補助されているリフォーム事業者も、需要に見合わない過剰な数が存続しつづけ、真に必要としている業種に労働移動がなされないという整骨院事業と全く同じ結果をもたらしています。現下の人手不足は、歴代の自民党政権が政治的に誘導した側面が非常に大きいということです。しかも、この政治的に生み出された人手不足状況には、莫大な税金が延々と投入され続けています。
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ところで、斎藤元彦兵庫県知事のパワハラ問題は異常すぎますね。厚顔無恥を通り越して、地球上の生物だとは思えないほどの超異常さです。維新はよくもこんな人物を推薦しましたね。しかも、事件発覚後も知事を擁護し続けていますが、人間の言葉が通じない、人間だとは思えないほどの異常さが満天下にさらされた今も、維新は、この知事に辞職を求めようとはしていません。維新もこの知事同様、責任の取り方を知らない。