目次
「葦の葉ブログ2nd」より転載
福岡市美術館で開催中の「藤田嗣治と彼が愛した布たち」展 2020年10月17日(土)〜12月13日(日)
<<福岡市美術館・学芸課長ブログ>
|
*本号テーマとは無関係な「藤田嗣治展」の感想とご案内*
布や縫製という意外な世界を通して再発見された、藤田嗣治という「未知」との遭遇! 「美術と戦争」の関係についても、非常に深く考えさせられる契機に満ちています。 戦争責任を問われ、日本から追放されたにも等しい形で再渡仏した藤田ですが、彼が死を迎えるまで過ごしたフランスでの暮らしぶりが、ある種の哀切さをもって、日本の硬直した思想状況を容赦なくあぶり出すとともに、観る者の胸にも深く突き刺さってきます。 連合国の主要国であったフランスは、戦争責任を問われて日本から追放された藤田を温かく迎え入れただけではなく、その画業を称えて終生支えてきました。藤田の残した遺品の中には、フランスの国宝に指定されている物もあるという。本展では、格別の計らいで出品の了承を得たという。(左記ブログ参照) |
1. twitter妨害
「続・大阪都構想のギマンとウソと大迷惑」を更新します。基本は、11日の完結後、何度か追記した「大阪都構想のギマンとウソと大迷惑」をベースにしておりますが、追記分も含めて、さらに追記して書き直したものです。なぜわざわざ「続」として更新したのかといえば、前号公開前に発生した公開妨害に加え、追記したことをお知らせしたtwitterでも、ツイートを妨害するような不可解な事態が続いたからです。
前号「大阪都構想のギマンとウソと大迷惑」でも書きましたように、下書き段階で、公開そのものを妨害するような下書き喪失・削除事件が発生しましたので、妨害回避のために未完のまま公開しながら書くことにして、その旨も書き添えて10月8日に未完のまま公開しました。この10/8の未完公開時にもtwitterとfacebookでお知らせしています。
その後原稿が11日に完結しましたので、翌12日にtwitterとfacebookでお知らせしたのですが、twitterで異変が発生。その異変については前号の最後に追記しましたが、その追記を転載して説明を加えたいと思います。
******10/12 発信妨害続く!***完結したのでtwitterでお知らせしようとして、ふとURLを見ると、最初に投稿の編集ページを開けた時に自動で割り振られる通し番号になっていました。タイトルをつけるときにには必ず、自動付番の数字を消して、タイトルを表すローマ字ないしは簡単な英語に変えるのですが、変えるのを忘れたのかと思い、数字を「osaka-deception(*欺瞞という英語)」に変更してtwitterとFacebookで完結のお知らせを発信しました。
しかし10/8にブログの下書きが消されていたことを受けて未完のまま公開したことを、twitterとFacebookで発信しましたので、この時のURLと違うURLで発信したことに気づき、慌ててしまいました。前のアドレスではアクセスできなくなってしまうからです。ところがそれから間もなく、10/8発信のFacebookを見ると、アドレスは「osaka-tokousou」というローマ字表記になっていることが分かりました。
Facebookはいつもtwitter投稿をコピーして発信していますので、twitterでも同じアドレスが記載されています。というのは、Facebookでは、トップページのアドレスは自動で表記されますが、個別ページのアドレスは自動で表記されないので、自動表記されるtwitterをコピーして投稿していたからです。
とすると、twitterで完結お知らせをしようとしたときのアドレスは、誰かがわざわざ変えたということになります。SNSでの発信を混乱させようとの魂胆です。ブログ発信の妨害には失敗したものの、新たな妨害工作が始まったということです。新URL入りのtwitterを連続して発信しました。(10/12)*** (「大阪都構想のギマンとウソと大迷惑」より)福岡市美術館で開催中の「藤田嗣治と彼が愛した布たち展」写真
この後さらにtwitterに関して不可解事に遭遇しています。というのは自分が投稿したtwitterを検索して呼び出して、10/8に投稿した「osaka-tokousou」アドレス入りのtwitterを削除しようとしたのですが、10/8のtwitterは出てきませず、新URL入りのtwitterのみが出てきたからです。この時は、10/8分は消えたのかとも思い、「*10/17 特別区4区の区庁舎はなし」という追記とともに図解も一部改編しましてtwitterに投稿したところ、検索では出てこなかった10/8の未完公開時のtwitterが自動で表示されました。図解も更新前の古い図で、アドレスも「osaka-tokousou」です。
Twitterは、当該ページの最初の数行と最初の画像が自動で表示されますので、本来ならば10/17時点の追記した内容が表示されるはずですが、何度試みても10/8のtwitterが出てきます。ブラウザを変えても、chrome、edgeとも結果は同じです。検索では出てこなかった10/8のtwitterが保存されていることが分かり、再度twitterのサイトで自分が投稿したtwitterを検索したのですが、10/8のtwitterは出てきませんでした。
それどころか、10/17には確認できていた、原稿完成後の10/12に連続投稿した「osaka-deception」のアドレス入りのtwitterも出てきませんでした。のみならず、出てくるのは10コほどの古いtwitterばかりです。時期としては、ashi-jp.comドメインをXサーバーに移転する前のツイートばかりで、移転後のツイートは出てきません。WEB上からも消えているのかどうかは不明ですが、アカウント(twitterのアカウントを使った)検索、ツイートした時期を基にした期限検索いずれでも出てきません。
試しにfacebookから直接投稿したところ、こちらは正常に投稿できました。facebookは、twitterのように不特定多数を対象したものではないので、妨害の対象にはなっていないのかもしれませんし、わたしのfacebookにお友達登録されている方々の中には大阪市民はもとより、大阪や関西圏の方は皆無だからかもしれません。
こういうツイート妨害はおそらく他に例はないので、事態を理解していただくのは難しいかもしれませんが、twitterで不特定多数の人々に「大阪都構想のギマンとウソと大迷惑」を拡散することを妨害するために、かなり専門的な知識の持ち主たちも加担していることは明らかです。
さらにその妨害は加速しており、twitterからのお知らせメールまでもがピタリと止まってしまいました。というのは、届いたtwitterのお知らせメールから、「大阪都構想のギマンとウソと大迷惑」の拡散をしていましたので、それをも妨害しようということです。賛否両派の都構想関連のツイートへの、引用リツイートを使って拡散していましたので、それを阻止しようとのことのようです。Facebookからのお知らせメールは今も毎日届いています。
ということで、「大阪都構想のギマンとウソと大迷惑」サイトのアクセス不可URL入りのtwitterがWEBのどこかに存在しているはずですが、削除することができない状態がつづいていますので、内容を一部補充して「続」として公開することにした次第です。
実はここまで書いたところで、wordとOneDriveに保存して外出(10/22)。翌日朝(10/23)、続きを書こうとwordを呼び出したのですが、何度繰り返しても開きません。OneDriveでも同様です。妨害行為を公開して非難していましたので、それが抑止になると思ってWPでの保存をしていなかったので少し焦ってしまいましたが、電源を切ってしばらくしてから有線でネットをつないで即wordを呼び出したところ、無傷のまま原稿が出てきました。やれやれ。
いつもいつも、未完のまま公開することには抵抗があります。きちんと完結したところで公開したいのですが、この大阪都構想批判ブログに関しては今後も執拗な妨害が続きそうですので、今回も未完のまま公開することにしました。(10/23)
2. 大阪都構想のギマンとウソと大迷惑
(「2」は「大阪都構想のギマンとウソと大迷惑」の「1」と「2」の要点をまとめたものです。)
わたしのこのブログが強力かつ執拗な妨害に遭っているのは、図解入りで非常に分かりやすい上に、都構想が孕む問題の核心をついていること、加えて他にはない問題点をも明らかにしているからだと思います。
ということで、「大阪都構想のギマンとウソと大迷惑」から、図解も含めて主要部分を転載します。
大阪市廃止後に誕生する特別区4区には、区庁舎はなしという重大かつメチャクチャな事実が判明しました。中之島にある現市役所に作られるシェアオフィスと24区役所に分散して、4区それぞれ区庁舎の代替施設とする方針だとのこと。
区庁舎なしとの驚天動地の方針は、維新の会としては、特別区4区の庁舎建設費用も維持費も発生しないということをアピールするつもりなのかもしれませんが、区庁舎を置かないということ、区政を担う場がないということは、大阪都構想は単に大阪市をぶっ潰すことが目的であることを、雄弁に物語っています。つまり維新の会は、現大阪市民の住民自治をぶっ壊すことを目指しているということです。
取りあえず代替場所は、現中之島市役所内に作られるシェアオフィスと24区役所に分散してなんとか確保する方針だそうですが、あくまでも取りあえずの場所でしかありません。しかしこの取りあえずの場所が、恒久的に区庁舎の代替施設になるわけです。余りにも異常ではありませんか。
管轄する地域内に庁舎がない状態でどうやって区政を運営するのでしょうか。というよりも、地域内にはもとより地域外にも区庁舎がないわけです。巨大災害で庁舎が破壊された場合以外には、地域外の庁舎=仮庁舎は実体としてはもとより言葉としても存在しえないわけですが、維新の会の連中は、恒久的に区庁舎を持たせずに4つの特別区を設置しようとしているわけです。
区長や区議会議員はいったいどこで仕事をするのですか。区民はいったいどこに出かけたらいいのですか。
実は維新の会(橋下徹氏)が大阪市をハイジャックして以降は、大阪市の日々の業務は、パソナからの派遣社員が担っていることを以下にご紹介する長州新聞で初めて知って、ビックリ仰天。
マスコミが報じない維新の会の反市民的、反民主主義的悪政の数々ー長州新聞 維新10年で変貌した大阪の行政 衛生研や高校統廃合、地下鉄・バス民営化 役所窓口はパソナ職員に
ということで、市の業務⇒パソナに委託⇐特別区4区の業務、となるわけです。大阪市を解体して4つの特別区に分割することで、各区は予算も含めて自治力は激小します。区長もお飾り的存在。庁舎など不要。後はパソナにお任せ。これが大阪市の死後の光景です。
しかしこれほど異様な大阪市政の破壊が行われてきたというのに、マスコミは全く報道していません。維新の会は大阪市・府をハイジャックすると同時にマスコミもハイジャックしていたことも、上記の長州新聞で知りました。大阪市の業務の民営化をどんどん進める中で、民放5社にも市の業務を委託しているという。公共事業の委託ほどボロい儲け仕事はありません。
放送局は大手新聞社とは系列関係にありますので、維新の会は、この委託事業でマスコミをほぼ配下に置いたも同然。大阪都構想の宣伝のための巨額の資金(税金)がマスコミに流れていただけではなく、日常的、恒常的にマスコミに資金(税金)が流れていたわけです。道理でマスコミが維新の会の悪政については全く報道しないばかりか、ヨイショ記事ばかり流すはずです。その悪政によってマスコミ自身も潤っているわけですから。
しかもさらに驚愕すべきことには、小泉政権、安倍政権においては、(そしておそらく菅政権においても、)国政をも左右するほどの影響力を行使してきた、パソナグループ会長の竹中平蔵氏が大阪市の特別顧問だという。究極のインサイダー市政です。もう世も末。竹中平蔵氏・パソナグループは維新の会と共謀して、大阪市を完全ハイジャックしようとしているのでしょう。彼らにとっては、区庁舎など不要だというのも、当然ですね。
腐りきった、住民自治を破壊する、維新の会的な政治手法の蔓延を許していいのですか。大阪市民と日本中の人々に問いたい。
こうした懸念が強まる中、 公明党の山口代表までもが維新の会、大阪都構想支援に駆けつけています。選挙に勝つためとはいえ、余りにも情けない身売りではありませんか。
ところで、読売新聞によれば、「大阪都への移行には初期費用だけで241億円」だとのこと。また自民党大阪府連では、大阪都構想の初期費用は1340億円と見積もっていますが、上記「2」で図解した行政組織の改編にかかる建物の改築費用だけでも、かなりの費用がかかるのではないか。加えて、コンピュータシステムの改編にも莫大な費用がかかります。
大阪市が一括管理していたものから、「大阪府+大阪市の代替組織・事務組合+4つの特別区+24区役所」と複雑な組織改編に対応させるので、コンピュータシステムもどう改編するのか、その工程は明らかにされているのかどうか。おそらくこれも曖昧模糊のままではないかと思います。費用も、コンピュータ関連だけでも数百億円はかかるのでは?
のみならず、大阪市を廃止して、4つの特別区に行政区が改編されることで、これまでの大阪市の全住所が変わりますので、WEB上のありとあらゆる住所システムが変更を余儀なくされます。WEBには公開されていない、デジタル化された住所に関連する全システムも変更を余儀なくされます。その被害は官民いずれにも莫大な規模になりますが、大阪都構想の実施によって生じる大阪府・市以外の、官民いずれのシステム改編費用も全額大阪市と大阪府が負担する義務があります。タイトルに「大迷惑」と入れたのは、この被害を指しています。
菅総理は、橋下徹氏や維新の会には好意を抱いており、大阪都構想そのものにも理解を示しているそうですが、大阪都構想によって発生するシステム改編費用や関連費用として、国の税金を支出するようなことは絶対に止めてください。それらの費用は全て大阪府に請求してください。国が支出するいわれも根拠もないわけですから。
日本中の全都道府県、全市町村も住所変更にかかるシステム改編費用は、全額大阪府に請求すべきです。民間企業も同様です。住所変更にかかる改修費用は全額大阪府に請求すべきです。大阪府はこれらの費用は全額支払うべきです。
と書きながら、これらの費用を元の大阪市に代わって4つの特別区に請求できるのかとも考えましたが、4つの特別区は大阪市に代わる行政機関ではなく、一部を代替しているにすぎませんので特別区には請求できません。となると、一括して責任を問うことができるのは大阪府しかないわけですが、特別区と大阪府との関係も曖昧模糊っぽいですね。法的にはどう位置づけられているのか。その基本すら曖昧模糊???
3. 大阪都構想とIT特需
大阪都構想によって発生するコンピュータシステム改変業務は、IT関連業界にとっては「都構想特需」をもたらしてくれるありがたい政策です。その特需を狙ってIT関連業者の中には、維新の会や都構想を支持している人々もいるかもしれません。
全国に影響を及ぼす住所改変業務以外の、大阪市関連のコンピュータシステム改変だけでも膨大です。大阪市立の小中高大学や消防署や保健所や病院や美術館・博物館や各種機関や団体など市立の様々な施設、のみならず、民間のあらゆる企業や施設も、システムの改変を余儀なくされるはずです。
これに加えて、日本中、WEB中で大規模に発生する住所改変業務の大特需も生まれます。これも大阪府が全額支払うことになりますので、遅滞なく支払われるかどうかは不明ながら、公共事業ですから、座して待つだけで業者は大儲け!しかしこれは、全く意味のない税金のムダ遣いであるばかりか、日本のIT進化にとってもマイナスでしかありません。
似たようなことが、2000年前後の頃に始まった、中央省庁再編時にも起こりました。この時は国の事業でしたので、大規模かつ支払いも業者の言い値だったのではないか。ともかくもIT業界は、国営の大特需で大儲けができました。
わたしはこの中央省庁再編を契機に、日本のIT進化が止まってしまったことを何度か指摘してきました。国営の大規模特需で大儲けができただけではなく、IT業者は大規模なこの特需業務をこなすだけで精一杯で、それ以外には頭も手も回らなかったのではないか。ITの世界的動向にまで目を向けずともそこそこ潤っているとなると、それ以上は踏み出さなくなるのは理の当然でした。
わたしはこれまで、日本のIT進化を妨害するために省庁再編が行われたと何度も指摘してきましたが、なぜこれほどまでに一斉に民間でもIT進化が止まったのか、正直なところその理由はつかめずにいました。しかし公共事業でそこそこ潤っている上に、人手も圧倒的に不足しており、公共事業以外にまで頭も手足も回らなかったからだと理解すれば、長年の疑問も氷解します。
しかもさらに加えて、平成の大合併!日本のIT業界にとっては、ITの世界的潮流に目を向け、新たな動きに一歩踏み出す暇もなく、再びIT版公共事業特需。おそらくこうしたシステム改変業務は、ITの世界的最先端技術とはほぼ無縁で完結するのではないか。
プログラミング言語や、システム構築手法も日々進化しているとはいえ、役所のシステムや住所システム改変作業は、やがてAIを生み出すことになる、次元を異にしたような最先端のIT研究などとは無縁の仕事だっただろうと思われます。
子供を過保護に育てすぎた親が、結果として子供の自立を阻害するケースと同じことが、ITの黎明期から開花、発展期に向けた一番大事な時期に、日本政府によって立て続けに行われたことが、日本のITが後進化した理由の一つだと思います。その一方で、肝心かなめのIT教育が今に至るも小中高に導入されていないという、IT教育放棄の影響も甚大です。
しかし日本のIT進化の後進化を狙った省庁再編、組織改変は、政治家の関知しないところで、日本にダメージを与えることを明白に意図してなされた政策であることは、あらためて強調しておきます。
ということで、大阪都構想によって発生するIT特需は、税金をムダ遣いするだけではなく、税金のムダ遣いで日本のIT進化を阻止する結果になるだけだということも、大阪市民のみならず日本中のみな様、政治家のみな様もしかと認識していただきたいと思います。
4. 続・日本学術会議のこと
前号の続きです。菅政権発足後、初の国会が開催されるということで、日本学術会議問題が主要議題に上がりそうですので、あらためて一言。
学術会議が推薦した6人が拒否された理由について、明確に説明せよとの要求がますます強くなりそうですし、6人の就任を認めよとの要求も強まっています。これらの要求には応えぬまま、学術会議の改革を持ち出すのは筋違いであり、問題のすり替えだとの批判も出ています。一見、もっともな批判のようにも思えます。
しかしわたしが日本学術会議という組織があることを初めて知ったのは、2017年に日本学術会議が、日本の大学では軍事研究はしないという方針を公表した時のことでした。おそらく大半の人々も同じだったと思います。当時わたしは、〇〇学会のような任意団体だとばかり思っていました。この時まで名前すら目にすることもなかったからです。
しかし1949年発足の長い歴史をもつ、全額国費でまかなわれている国立の組織であることが今回初めて開示されました。当然相応に権威もあり、学術界にも影響力がありそうです。となれば、学問の自由を侵さぬ形で、国民が組織のありようにも目を向けることになるのは当然です。
そこで大疑問です。GHQの占領下で発足した当時なら軍事研究反対はGHQの占領政策に合致したものであり、当然すぎる方針でした。これとは逆の態度表明は、GHQに認められるはずはなかったからです。
しかしそれから70年後の2017年も、軍事研究反対を表明するとはわれわれ国民にとっては全く理解不能な、反国民的な態度表明にしか思えません。もちろん日本国民の中には、憲法9条を改憲するか否かで意見が割れていることに相応して、日本学術会議のこの方針に賛成している人々も大勢いることも事実でしょう。
しかし反対者は、完全に無視しても問題ないほどに数が少ないわけではありません。というよりも数の多寡よりも、自国の防衛、安全保障に最先端、最高水準の科学技術を活用することは、日本以外の、世界中のありとあらゆる国で当然のこととして実践されています。しかし日本ではそれがタブー視されています。
そのタブー視の度合いは、自衛官が国内の大学で研究する自由すら認められていないほどに強いという。以下のとおり、元自衛隊幹部の森清勇氏は、自衛官は国立大学での研究の自由が奪われていると、大学院での上級課程への進級が理由なく拒否されたというご自身の体験も踏まえて、自衛官に対する不当な研究差別を批判されています。
日本人から「学問の自由」を奪ってきた日本学術会議 国家の存在を脅かす数々の提言、もはや存在意義失う JBPress 2020.10.15(木)森清勇
自衛官は日本の国立大学に入ったとしても、自由な研究が十分には保証されていないことから、高額な費用のかかる欧米の大学に進む自衛官も多いという。海外で学ぶことは、国防にとっても意義があるとはいえ、国内の大学では自由な研究が出来ないことが理由だとすれば、由々しき事態だと言わざるをえません。
日本の学術界の持てる最高の力を結集して、日本の国防に役立てようとすることになぜ反対されるのですか。軍事研究とは、日本の国土、日本国民の生命と財産と日々の暮らしの安全と安心を脅かす、あらゆる事象に対する防御の方法を研究することです。
直接的な兵器による攻撃のみならず、原子力災害、サイバー攻撃、異常気象など、最先端の研究なしには防御の達成は難しいことは説明不要でしょう。また日本にとって安全を脅かす動きは、政治経済、歴史研究、文化芸術分野にまで及んでいます。事実に基づかない根拠なき日本批判、日本叩きや歴史の捏造などなど、広範囲に及んでいます。
日本学術会議は理系のみならず、文系の専門家も多数選ばれています。これまで会員の方々は、こうした問題に対して、我が事として真摯に考えてこられたのでしょうか。率直に疑問を感じます。
なお、日本学術会議の提言を受けて、長崎大学の熱帯医学研究プロジェクトが動き始めたことをネットの記事で知りました。正体不明のウィルスが発生する昨今、希少なプロジェクトだと思います。政府が設置した委員会からは出てこない提言だと思います。他にも意義のある提言もあったのかもしれませんが、確認できておりません。
以上のようなわたしの疑問はわたし一人の特殊なものではなく、日本国民としての素朴な疑問ではないかと思います。わたしのブログなど会員の先生方のお目に触れることはないだろうとは思いますが、単純化していえば、日本学術会議は理系文系を問わず、左右両派いずれの立場からも自由に論議を交わすことが可能な自由さは、十分に保証されるべきだろうと思います。
ところで学問の自由の侵害といえば、前号「大阪都構想のギマンとウソと大迷惑」の「3恫喝・維新の会」でご紹介した、維新の会による暴力的な言論封殺をこそ問題にすべきではありませんか。また、東大の伊東乾准教授は、信じられませんが、20年近くも研究室がないという不当な扱いを受けてこられたという。(日本学術会議を40歳定年にせよ! 空疎な「権威の直列つなぎ」から使える政策は出てこない JBpress 2020.10.12(月)伊東 乾)これも学問研究の自由の侵害、妨害に当たるのではありませんか。
*********
最後に維新の会批判をもう一つ。維新の会市政では大阪城関連の管理も民営化していますが、大阪城公園の広いスペースがムダに空いているといって、樹木を伐採して様々なショップを出店させているという。福岡にはお城そのものはありませんが、広い広い城址公園があり、様々な樹木が人工物では演出できない美的景観を形成しています。春は桜、夏は緑陰、秋には紅葉・黄葉と、市民に無上の癒しを提供しています。入場料を取るわけではないので、これらの空間からは直接的には1銭のお金も入ってきませんが、樹木を伐採して多数の店を誘致して金儲けをしようなどとは、福岡では誰も考えもしませんし、そもそもそんな発想自体どこからも出てこないと断言します。おそらく現在の大阪市・府以外、日本中どこも同じだと思います。
そういえば、わたしが日本中のお祭りを追いかけている中で、地域のお祭りで、宣伝も含めて自治体(公的機関)の直接・間接いずれにおいても支援がないのは大阪のみでした。お祭りよりもカジノで儲けよう!これが維新の会の本音、本心のようです。
ちなみに福岡市の高島市長は、維新の会とは真逆の、福岡市の権限をより強化する特別自治市を目指しているという。横浜市も同様の方針だという。
twitterからのお知らせメールは途絶えたままですが、twitterでも拡散します。(10/26 完結)